少年社中「機械城奇譚」

軽くネタバレあり。

壊れた機械と、店長と、店長に呼び出された女性と。
壊れた機械達が、壊れている故、ポンコツでとても愛おしい。

みんなお気に入りなのだけど、天球儀な岩田さんのまろっとしたつかみどころのない感じとか、タイプライターのありそさん大きな身体と爽やかボイスと表情が相まった可愛らしさとか、ああ、愛おしいってなる。 あと、堀池さんがステージにいると、不思議とワクワクとするのはなぜだろう。

個人的に、少年社中は女優陣がいい役者揃いだなと感じているし、キャラクターが誰一人かぶらないから彼女たちがもう少し前に出るお芝居を観てみたいな、と、アマテラス以来感じていたこと。
良子さんは社中のどのお芝居でも、どこか社中の世界観から少し離れた視点の役回りをすることが多く、今回もやっぱりどこかズレていて、こういう役者が一人いると、ファンタジー作るの楽しいだろうなと思っちゃう。
そして、杉山さんの役幅の広さといいますか、実は社中一番の万能キャラというか、技巧派な感じがたまらなく大好き杉山さん。

えりさんが真中付近に立つお芝居というか、そういうのが観てみたいんだよなと思ってたところに、ヒロインであったので、少年社中の少女性を担っている人なのだと再確認。
そして店長な井俣さんの無邪気さとか頭ではわかっていないけれど、身体が記憶しているというお芝居だったりとか、多分こんなにも普通なのにこんなにも心の機微を空に放つ井俣さんを初めてみたといいますか。


なんだかすごく役者さんのことを連連書いてしまったのですが、純粋に劇団員だけでやるこのお芝居を観れてよかったと感じますし、多分、この優しくも寂しい余韻は、劇団員を信頼している毛利さんの「感じ」なのだろうと。


ただ、最後、私はどう理解したらいいのかちょっとよくわからなかったので、親切な誰かいらっしゃいましたら教えてください。
なんとなくだけど、私は重要なセリフを聞き取れていない気がしている。