少年社中「ピカレスク♢セブン」

元々ゲスト出演者が誰かきまる前にチケットは取っていたのですが、ずっと鈴木勝吾さんの演じる姿を一度は生で観たいという願望×少年社中最高だぜ、ヒャッハーってな感じで初日観劇してきました。
この記事を書いている段階では名古屋の公演がのこっておりますので、ネタバレが嫌な方はまた改めてご覧いただければと思います。

で、結論から申し上げますと、鈴木勝吾さん、とてもとても素晴らしかったです。
彼の持つ高貴さ、誇り高さ、色気・気品があり、そしてなんといっても堂の入った迷いのない演技がとても素晴らしかった。
基本的にはシリアスな役どころだたのだけど、突然、オオクワガタにときめく少年になる大ボケをかましてきて、なんなんだ、この人はとにんまり。
なんでしょうね、きっとこの方はダークヒーローがすごく似合っちゃうんでしょうね。
説明せずとも強さの裏の弱さをナチュラルに表現できるというか。

そして、もう一人の主人公、宮崎秋人さんもスゴイ良かったなぁ。
こんなにもまっすぐなのか、と。
まっすぐで優しくて自分の弱さを認めていて、何もできないボンボンなのだけど、最後はみんなの笑顔のために黒に染まる。
そうか、なにかを背負い、そして成すには覚悟が必要だし、綺麗事だけではない、泥臭くも誰かを想ってという姿に最終的に成り行く様がとても説得力があって。
毛利さんが鈴木勝吾と宮崎秋人を一番うまく使えるのは自分だと豪語する通り、毛利さんの描く世界観でお二人が素晴らしく躍動されていて、感激。

よいところを挙げるとキリがないのだけど、白タイツのショッカーの長谷川太郎さんには毎回爆笑しましたし、岩田さんの首相はずるいし、杉山さんの誇張した演技なのになぜか自然に受け取れるその演技がたまらなく好きだし 。
そんな色々ある中で、実は個人的にいちばんすきだったのが、椎名さんと唐橋さんと井俣さんのネバーランド組。
井俣さんがネバーランドを匂わせるのは一瞬なのですが、そこが最高に胸熱でしたし、ピーターパンがさらに自由になっているし、フック船長がすごく愛せる常識人になっているし、ネバーランドを経ての設定が個人的にとても嬉しかったというか。
個人的には、役どころの部分で過去作に絡めているのはわかったのですが、まさかのアマテラス要素が出てきて、個人的にはうるっとしまして。
しかもそれを担っていたのはビビ役の加藤良子さんで、あ、だからずっと序盤から俯瞰的視点の役で、最後はハッピーエンドを望むのか、と。 その他にもリチャード三世のありそさんとか過去作を背負った役どころが、20周年の歴史を感じられて、きっとずっと好きで追っている人にはたまらない作品なんだろうなぁ、と少年社中初心者ながら思ったり。




話は変わりますが、私は初日の空気感というのがとても好きでして、お客さん側も素直にリアクションが出て、その新鮮味がたまらないのです。
この作品においても、やはり初日を観にいってよかったなと思ってまして、鈴木勝吾氏のオオクワガタな部分はシリアスな場面に突如出てくるボケなので、その後の日に行ったらリアクションがまた違いそうだな、と。
で、私としては初めてだったのですが、初日からスタオベが発生しておりまして、如何に熱狂の渦が渦巻いたのか、というのがそのお客さんの素直な反応に現れてましたし、当然私もスタオベ。
新年一発目に、どえらいエンタメを見せていただいた少年社中には本当に感謝しかない。



ちなみに、この公演でアマテラスDVDが発売されていて、真っ先にげっとしやした。
DVDを見るとまたアマテラスを語りたくて仕方ないので、きっと書いてしまうんだと思います、はい。