170716 陰陽師~藤、恋せば篇~

朗読劇 陰陽師~藤、恋せば篇~を観劇してきました。
初めての新宿FACE、なぜか私は新宿BLEAZEと勘違いしていたという(苦笑)

■出演者
橘輝/反橋宗一郎/田上真里奈
雨宮博樹/松久貴郎

ツイッターの方でも少し感想を書いたのですが改めて。
琵琶の音に導かれる道中での安倍晴明源博雅との言葉の掛け合い、その中で語られる物語。
陰公演、歌舞伎町という土地柄もあって、どこか妖しげな雰囲気が会場に入ったときからあったのですが、幕が開けると語られる物語には闇や物悲しさがあって、だけど晴明はとても優しく包みこむような安心感があり、博雅は少年のようにまっすぐで、そういった陽の部分がかえって闇を引き立たせているなぁと。

で、ここまで書くとあれ、田上さん・・・?となりますが、田上さんは、蜜姫役ではあるのですが、物語に出てくるいろんな役を担当されていて、妖艶さの部分と、主に鬼役の雨宮さんとともに禍々しさの部分を担当していました。
蜜姫、蝉丸、あやめ、たもんの母、綾子、女の童、カンダタ、玉草、貴次、ナレーション。。。
実に色々な田上さんが見れました、朗読劇ではありますが、演劇的な要素が強く、声を発せなくともそこにふわっと在ったり、影で鬼になったり、望郷の恋人を想って流れた一筋の涙であったり。
田上さんが、この朗読劇をやる意義といったことをしきりにブログで触れられていたのですが、実際に生で見て、これは確かに今後の糧になりうる、演技だけではない様々な表現が詰まった内容だな、と。
いや、しかし、特殊効果を担当されていた西さんがおっしゃっていたように、本当に読み姿が美しく、惚れ惚れとしてしまった。。。

さて、5月の三四郎、そして今回の田上さんを見て個人的に思うところがありまして。
ことの始まりは、2ヶ月ほど前に手に入れた、P3WM蒼鉛の結晶のアニメイト版特典DVDでの植田君の言葉なのですが、「2.5次元」のお芝居を演る上で、キャラクターに声を寄せるということは考えていなくて、お芝居では語られないキャラクターのバックグラウンドとかを落としこんだ上で結果声が似ることはあると。
植田君が生身の人間が演る意味というのをとても強く語っていて、それは田上さんのお芝居に通じるところがあるよな、と。
声を大きく変える、ということではなく、田上さんが表現し得る演技で人物を作り上げるところに意識がある女優さん。
田上さんの舞台を知れば知る程に、深みにハマっていく感じ。
すごく楽しめているし、次の舞台を楽しみに日々過ごせているのでオーライなのです。

最後に、共演者・スタッフさん、観劇にいらしていた岡田あがささんのつぶやきを貼って〆。