170611,16 Boys be Ambitious!! As super Hero!!! #厨病激発ボーイ

6/11 13:00
6/16 19:00
@CBGKシブゲキ‼


ボカロ発で、ライトノベル、コミックス、そして舞台化展開をみせている作品。
この物語の主人公、聖瑞姫はとある秘密を抱えた平穏を望む女の子。
転校初日に中二病をこじらせた男子高校生3人にとまどい、ツッコミつつ、だけど彼らの真っ直ぐな全力っぷりに瑞姫も変わっていく。

ほさかようさん脚本、演出でたのうぇいも出演だしこれは是非とも観に行かねばと思い楽しみにしていた本作、いやぁ、本当楽しかった!!
ということで隠します、この先盛大にネタバレあるよ。


野田役の大平峻也さん。ほさかさんのツイートにもあったけど、きらっきらしたなかに泥臭さがあって、それがとても野田くんぴったりだった、可愛いし時に格好いい、そして眩しい!! 「子どもが世界を変えるんだ!!」
中村役の有澤樟太郎さん。脅威のスタイルの良さ、脅威のふりきっれっぷり、そして日替わりアドリブには周りのキャストも素で吹いてて、真摯に厨病全開で素晴らしかった。地味に一番中二病のこじらせかたあるあるじゃないでしょうか(ノ∀`) なん・・・だとっ!?
高嶋役の金井成大さん。二次元しか愛せない部分以外は常識人というのをとても上手く表現されているなーと。舞台上で見ると、色気が半端ない、流し目最高かよ。はっはーーん。
九十九役の野尻大介さん。めっちゃいい声。悪のチートキャラはただの思わせぶりで、ヘタレなのがかわいい。聖さんの前だとあわあわしちゃう、かわいい。個人的イチオシ厨病ボーイ。



ただ、そんな厨病ボーイズだけだとおばかだけにおさまっちゃうんだけど、そこに「大人」を入れ込むことにより深みが出る。 その役を一手に担ったのは、冷泉寺先生。 一見、ただのスパルタ教師、勉強勉強。
そんな先生の教え子、市ノ瀬くんはプレッシャーに耐えきれず、先生を恨んでいた。
一度自殺を図ったものの死ねずにいた彼は、ある日、瑞姫の高校で冷泉寺が教鞭を執っていることを知り、そこで瑞姫と出会う。
彼は瑞姫に問いかけた、「この学校楽しい?転校してよかったと思ってる?」と。
厨病ボーイズのドタバタに巻き込まれて望んでいた平穏ではない日々に戸惑っていた瑞姫は、その問いかけに答えることができなかった。
そして、期末テストの日、市ノ瀬は銃を片手に教室へ乱入し瑞姫を殺すという、それが自分を殺すことが答えではなかった、冷泉寺からの問題の答えだと。
そこで空気を読まない厨病ボーイズたちがマイペースに教室へ乱入、野田くんのヒーロー語りでその場は救われたが、市ノ瀬は自殺しようと屋上へ、そしてそれを止めようと冷泉寺も追いかける。
最終的には、ヒーロー部のはなった「エターナルフォースブリザード」で市ノ瀬くんの騒動は幕を閉じた。

市ノ瀬くんを演じたのは月岡弘一さん。高校生ならではのナイーブさっていうのが厨病ボーイズと対照的で、だけど周りが見えていないというのは厨病ボーイズと同じで、いい意味でこのお芝居における厨病ボーイズとの対比となっていた。行動の部分はさておき、その「弱さ」が実は共感できるキャラでした。目でとてもお芝居する方ですね、好きなタイプの役者さんかも。
冷泉寺先生を演じたのは大内厚雄さん。
自分の信念に真っ直ぐだからこそのスパルタなスタイルで生徒と接する冷泉寺、言葉の端々にどこか中村くんと通じる厨病な部分があり、過去先生も厨病な部分がきっとあったのだろうと。だけど現実を知り挫折があって、挫折を知るからこその今につながるのかなというバックグラウンドがそのお芝居から感じ取れて。「大人」しかわかり得ないことがそこにはあり、「大人」だからこそ野田くんのメッセージが響いたというのがとてもわかって。大内さん素敵すぎる。



この物語で厨病ボーイズにツッコミを入れまくり、物語の語り手のヒロインである聖瑞姫の秘密、それは本物の超能力者であったこと。
異能の持ち主だからこそ、目立たず平穏に過ごしたい、そしたら誰も私を畏れないから。
本当の自分がさらけ出せない、だからこそ自分の信念(?)に全力な厨病ボーイズが居場所になった。

瑞姫が異能の持ち主だと見抜いた神主役・原川浩明さん、チャーミングな神主さん。そして九十九くんのおかあ・・・ゲフンゲフン、いちごポッキーがお気に入りのお姉ちゃんを演じたり、そしてモブで美味しいところをかっさらったり、厨病ボーイズとは違う意味での笑いのスパイスになっていた、かわいいw
最後に、ヒロイン・聖瑞姫を演じたのは田上真里奈さん、たのうぇい! 膨大なセリフ量、怒涛のツッコミ、ほぼ出ずっぱりで舞台を回し。小気味よく、しっかり伝わる台詞回し、間は圧巻。そして異能を持つ故な心の動きの表現も必要で、この舞台が決まった時、原作を読んで、たのうぇいをヒロインに抜擢した人わかってるなーと感じました。目線のお芝居が相変わらずすごい。そしてそこからのカーテンコールのノリノリでキレッキレなダンスがまたね、たまらない(笑)


笑ってほろっときて、はっとして、見た後は結局笑った爽やかさに満ちていて、コクがあるのにすっきり爽やかというなんだかよくわからない感想を持ってしまったのだが、それが厨病激発ボーイにほさかさんがかけた魔法、なのだろうなぁ。
本当、素敵な時間だった、願わくば続編を期待したいところ、まだ出てきていない主要キャラいるしね。